JFEロックファイバー株式会社

第11回 断熱工事のここをチェック!プロも顔負け、ここをチェック

第11回 断熱工事のここをチェック!プロも顔負け、ここをチェック

さて、このコンテンツも11回目となりました。これまでの第1回から第10回までの各コンテンツを読まれた皆さまは、既に断熱材や断熱施工について十分な基礎知識を身に付けておられます。安全で快適な家づくりは、単に断熱材を入れただけでは実現できないことを理解されたと思います。

そこで、これから家を建てられる方々の為に、この知識を活かした断熱工事のチェックポイントを整理しておきましょう。下の4つの段階に分け、「木造住宅」を対象とした「断熱工事」に関するポイントを、「建て主」の視点から整理しました。是非、ご活用下さい。

1. 計画段階でのチェック

まずは、住まいの計画の段階での情報整理です。

断熱化の効果
← 断熱の効果を再認識しましょう!
必要な断熱性能
← 必要な断熱性能を把握しましょう!
施工会社
← 信頼できる施工会社を見つけましょう!

の三つについて確認しましょう

1-1 断熱化の効果

なぜ、断熱が必要なのでしょうか?

外からは見えないけれど、“家を長持ちさせ”、また“住む人を快適、健康にし”、“地球にも優しい”、それが『断熱』です。

表1に断熱化で得られる効果についてまとめてみました。断熱化の効果について再認識しておきましょう。快適性と省エネ性については、『第1回 断熱の役割』でご紹介しております。

現行の平成25年基準ではありません。ご注意ください! 『期待するもの、しないもの』、『えっ、こんなことも…』など、
もう一度、断熱化の効果を把握するためにチェックポイントを確認して下さい。
>> 全てのチェックシートを一括ダウンロードする

表 1 断熱化の効果に何を期待しますか? (住まいに期待することにチェックを入れてみましょう。)

快適性 □ 夏に涼しく、冬に暖かい
□ 昼と夜の温度差が少ない
□ 家の中の温度差が少ない
□ 冬の結露が少ない
□ 室内の空気が清潔に保たれる
省エネ □ 地球や環境にやさしい
□ 光熱費の削減が期待できる
耐久性 □ 家が長持ちする
資金面 □ 融資金利の優遇が受けられる
□ 所得税等の減税措置が受けられる

>> 上記のチェックシートをPDFで開いて印刷する

熱環境計画の効果

熱環境計画の効果 (出典:住宅の熱環境計画、財団法人建築環境・省エネルギー機構)

1-2 必要な断熱性能について

断熱性能を数値で確認する方法は、「第4回 住宅の断熱性能」でご紹介しました。「住宅全体でみる方法」と、「各部位でみる方法」の二つがありました。この方法を用いて、これから建てる住宅の断熱性能を確認しておきましょう。

まず始めに、どちらの断熱性能での建築を考えられていますか?

表 2 断熱性能をどちらで評価しますか?

住宅全体でみる方法
  • 壁や屋根、床、開口部などの断熱性能を一まとめにして確認する方法です。
  • ある部位の断熱性能が低くても、他部位の断熱性能を上げて補う事が可能です。
  • 建物全体の断熱性能を計画的にコントロールすることができるので、費用対効果を考慮した計画に向いています。
部位ごとにみる方法
  • 壁や屋根・床・開口部などの部位ごとに断熱性能を確認するものです。
  • 部位ごとに一定以上の断熱性能を満たさなければなりませんが、各部位の断熱水準を確実に高める方法です。

>> 上記のチェックシートをPDFで開いて印刷する

断熱性能の確認方法

断熱性能の確認方法