JFEロックファイバー株式会社

第3回 断熱材の種類と特長:こんなにあります断熱材と部位構成

第3回 断熱材の種類と特長:こんなにあります断熱材と部位構成

1.断熱材の種類

1-1 素材による分類

断熱材はその内部に空気を固定しており、その固定された空気が熱を伝えにくくしています。(空気が固定されていないと熱によって空気の対流が生じ、この対流で熱が輸送されて断熱材の役割をはたしません。)
この空気を固定する方法は断熱材の素材によって異なる事から、断熱材は素材で分類することができます。
図1は断熱材を素材によって分類したもので、素材によって“細かい繊維の間に空気を閉じ込める繊維系断熱材”と、“独立した気泡の中に空気を閉じ込める発泡プラスチック系断熱材”の二つに大別できます。繊維系断熱材は更にガラス繊維のような無機繊維材と、セルロースファイバーのような木質繊維素材に分類できます。

図 1 断熱材の素材による分類

図 1 断熱材の素材による分類


1-2 形状による分類

繊維系断熱材は綿のようなものですので、基本的には形状を有していないのが特徴です。一方、発泡プラスチック系断熱材には、工場で成型されて出荷されるボード状の製品の他、現場発泡の断熱材があります。現場発泡の断熱材は現場にて吹付け施工されますので、形状を有していない断熱材です。
建物の構法や施工部位の形状・納まりに適した断熱材を選択するには、断熱材の形状が重要です。図2に形状による分類を紹介します。

図 2 断熱材の形状による分類

図 2 断熱材の形状による分類

ロクセラム アムマット
JFEロックファイバー
アキレスボードノンフロン
アキレス
ロクセラム ブロー綿
吹込み用ロックウール
日本ロックウール
住宅用断熱材ダンパック
王子製袋
アキレスエアロンRシリーズ
アキレス

1-3 素材と形状による分類

実際に断熱材を選択する場合、断熱材の特徴と施工性を合わせて検討することが必要です。
特徴を左右する断熱材の素材と、構法や施工性に関連する形状で断熱材を整理すると表 1のようになります。

【表 1 素材と形状による分類】

  フェルト状 ボード状 ばら状 現場発泡
無機繊維系 ロックウール ロックウール ロックウール -
グラスウール グラスウール グラスウール -
木質繊維系 - - セルロースファイバー -
発泡プラスチック系 - ビーズ状ポリスチレンフォーム - 硬質ウレタンフォーム
押出法ポリスチレンフォーム
硬質ウレタンフォーム
ポリエチレンフォーム
フェノールフォーム