JFEロックファイバー株式会社

第6回 断熱工法の比較:充填断熱 VS 外張断熱…どっち?

第6回 断熱工法の比較:充填断熱 VS 外張り断熱…どっち?

2. 設計・施工上の注意点

詳しくは、「第8回:取り合い部の設計、施工」「第9回:配管、コンセント、照明の処理」の回で説明する予定ですが、どちらも断熱材がとぎれないようにすることが大切です。

2-1 充填断熱工法

熱的境界が、天井〜壁〜床の場合の施工上の注意点

図 4 充填断熱工法における設計・施工上の注意点

図 4 充填断熱工法における設計・施工上の注意点

2-2 外張断熱工法

熱的境界が、屋根〜壁〜基礎の場合の施工上の注意点

図 5 外張断熱工法における設計・施工上の注意点

図 5 外張断熱工法における設計・施工上の注意点

3. 結露対策の観点からみた充填断熱・外張断熱の層構成比較

3-1 結露発生の原因

なぜ結露は発生するのでしょうか。御存じですか?

  • a) 空気はその温度によって含むことができる水蒸気量が異なります。温度が低いと水蒸気量は少なくなり、高くなると多く含むことができます。
  • b) 水蒸気を多く含んだ空気が温度の低い物体に触れるとその物体の表面で空気中の水蒸気は水に変わります。

たとえば、気温30℃湿度70%の時の水蒸気量は約19g/m³です。すなわち、1m³の空気中には19gの水蒸気が含まれています。(下図の(1)をご覧下さい)

このときにコップに6℃に冷えた飲み物を入れるとコップの表面に水滴が付きます。気温6℃のときの飽和水蒸気量は約7g/m³なので(下図の(2)をご覧下さい)、コップの周りの空気が含むことのできない12g/ m³の水蒸気が水に変わりコップの表面に付着します(下図の(3)をご覧下さい)。これが結露です。(※数字は簡略化しています。)

図 6 結露が生じる理由の説明 (1)気温30℃、湿度70%の空気1m3 には、約19gの水蒸気が含まれています。 (2)コップの中に冷たい飲み物を注ぐとコップの表面の温度が6℃になったとします。
   6℃の空気に含むことができる水蒸気の量は、空気1m3当たり7gです。  (3)すると、空気に含みきれない(19g-7g)の12gの水蒸気が、水滴となって、コップの表面に付着します。これが結露です。

図 6 結露が生じる理由の説明

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