
第6回 断熱工法の比較:充填断熱 VS 外張り断熱…どっち?
■ 外壁以外の層構成
基本的な層構成の考え方はどの部位でも同じです。外壁の層構成を、防湿層を上側にして90度回転させると床の基本層構成になります。反対に防湿層を下側に90度回転させた場合が天井と屋根の基本層構成になります。
1) 床の層構成

図 10 充填断熱工法(床)の層構成の例
2) 屋根の層構成

図 11 外張断熱工法(屋根)の層構成の例
3) 天井の層構成

図 12 充填断熱工法(天井)の層構成の例
3-4 内部結露対策のワンポイントメモ
外壁 | 屋根 | 天井 | 床 | |
充填断熱 | ■防湿層の設置 ■通気層の設置 ■防水紙には透湿防水シートを用いること ※防湿層、通気層ともに不備があった場合は結露の危険性が生じます |
■防湿層の設置 ■屋根通気層の設置 |
■防湿層の設置 ■小屋裏換気を十分に行う |
■防湿層の設置 ■床下換気を十分に行う ■床下土壌面の防湿を行う ※断熱材は、床下地材に密着させること |
外張断熱 | ■通気層の設置 ■(繊維系)防湿層、透湿防水シートの設置 ■(プラ系)断熱材は突付け部の隙間が生じない工夫をすること |
■屋根通気層の設置 | - | - |
まとめ
ここまでいろいろな比較をしてきましたが、どちらが優れていてどちらが劣っていたでしょうか。どちらの断熱工法、断熱材を使っても、その特長を生かして、正しく施工されていれば、その役割をきちんと果してくれます。断熱工法、断熱材料を正しく理解し、正しく利用することが人の役割ですね。