JFEロックファイバー株式会社

第10回 高断熱住宅の暖房 断熱で変わる暖房方法

第8回 取り合い部の設計、施工 ここが大事“取り合い部”

1-4 エアコン暖房の検証実験

エアコン暖房に関する悪い評価を確認するための実験を行ってみました。夏でも冬の気候を作り出せる人工気候室内に建設されている木造の実験室(図4)に示す実験室に、以下の暖房機器を設置して実験を行いました。
※この実験は、(財)建築環境・省エネルギー機構(IBEC)の「電化設備による省エネ促進策検討委員会(委員長 射場本忠彦 東京電機大学教授)」、「省エネ設備性能検討分科会(主査 坂本雄三 東京大学大学院教授)」において関西電力株式会社が実施したものです。

強制対流式暖房 床暖房

人工気候室は7℃で空調し、IV地域の冬の外気を再現しています。この状態で実験室を暖房し、7℃の外気温度における各暖房機器のエネルギー消費量と、形成される室内温熱環境を測定及び評価しました。

この実験では、室内の温度、放射温度、気流、湿度という人体が感じる温熱要素を詳しく計測し、温熱環境指標の一つであるPMVが等しくなる状態でのエネルギー消費量を評価しています。またエネルギー消費量は、1次エネルギーと呼ばれる地球環境問題で用いられる化石燃料起源のエネルギー量で評価しています。これによって、この実験結果は、異なる暖房方式、電気やガスといった異なる使用エネルギー種別の暖房機器を、同じ温熱環境で使用した場合として温熱環境と省エネ性を比較できるのが特徴です。

また実験室の断熱性能も変えてエネルギー消費量の違いも実験で確認しました。

図 4 各種暖房機器の省エネ性、温熱環境実験室

図 4 各種暖房機器の省エネ性、温熱環境実験室

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