ロックウールとは火災に強い
ロックウールは火災に強い
(耐火性)
ロックウールの表面に炎が当たってもなかなか燃えません。
貫通もせず、裏面まで温度が伝わることもありませんでした!
ロックウールは建築資材の中でもトップクラスの耐火性能を持つ素材です。
都市部などの住宅が近接している場所だけでなく、大規模なショッピングセンターや工場、
大型船まで街中のあらゆるところへ断熱・耐火材として利用される安全に配慮した素材です。
燃焼比較試験
垂直トレイ燃焼比較試験
出典:ロックウール工業会
万が一、住宅が火事になったら…
ロックウールは耐火性があるので、
避難時間を稼ぎます!
火災シミュレーション
- 近隣住宅で火災発生
-
近隣住宅で火災が起きたら、まず自宅の外壁が炎を遮ります。
- 建材は加熱されると乾燥・収縮し、
変形・割れが発生します。 - 防耐火試験では加熱開始から約30分後に相当、
温度は840℃程度まで上昇します。
- 建材は加熱されると乾燥・収縮し、
- 断熱材が直接炎に晒される
-
外壁が燃え落ち、断熱材が直接炎に晒されます。
- この時ほとんどの住宅用断熱材は
溶けて無くなっています。 - 防耐火試験では壁内の温度は
約400℃まで上昇します。
- ロックウールなら
-
- 燃えにくい!
- 裏面が熱くなりにくい!
- 煙が出にくい!
- 発泡ウレタンの
場合は… -
- すぐに溶けてしまう
- 室内が高温になる
- 煙が大量に発生する
メッケルバーナー法燃焼試験画像
垂直トレイ燃焼比較試験画像
現場発泡ウレタンは炎が当たる部分はすぐに溶けてしまいます。
さらに現場発泡ウレタンは燃焼面積は小さくても、煙が大量に発生します。それに対して、ロックウールは炎が当たる面は燃えません!
さらに、ロックウール裏面は周囲の温度とほぼ同じ! - この時ほとんどの住宅用断熱材は
- ロックウールが延焼を防ぐ!
-
ロックウールが炎を遮り延焼を防ぐので、
避難する時間を確保できます!
もっと詳しく知りたい方へ
断熱材の耐火性能の重要性
火災の際、煙や炎で避難できなくなるまでの時間は出火から数分程度と言われており、避難可能な時間はほんのわずかしかありません。特に戸建て住宅の場合、寝ている間の火災や出火元より上階に居る場合には避難が間に合わない場合があります。
ロックウールは万一火災が発生しても延焼や類焼を抑えます。
耐熱性能比較実験

- 試験方法
-
- 電気炉を所定温度(600℃・700℃)で温度保持
- 各断熱材をセラミック板上に置いて電気炉に入れ、
所定時間経過後に取り出し空冷(冷却後に写真撮影)
- 実験結果
- 700℃加熱で10分経過後、他の繊維系断熱材は燃え尽きてしまいましたが、ロックウールは表面が焦げただけです。
不燃材料認定取得
ロックウールは建築基準法において、国土交通大臣の不燃材料認定を取得しています。
- ・住宅用 アムマット
- NM3616
- ・フェルト・ボード 化粧貼無
- NM8600
- ・フェルト・ボード 化粧貼有
- NM8602
「化粧貼有」で化粧板厚さ:15μ以下の項目がありますので、
「床ボードⅡネダレス」等の一部の商品で不燃材認定対象外商品があります。詳しくはカタログを参照ください。
防耐火試験で実証されたロックウールの耐火性能
ロックウール工業会を含む各種断熱材6団体と、「地方独立行政法人 北海道立総合研究機構建築研究本部 北方建築総合研究所」とで、断熱材が防耐火性能に与える影響を共同検証しました。
その結果、ロックウール断熱材の耐火性能が優れていることが実証されました。
防耐火試験とは
防耐火試験には各種断熱材を使用して住宅外壁を模した試験体に、屋外(外壁側)と屋内(内壁側)からそれぞれ加熱を行い、防耐火性能が失われるまでの時間を計測し、各断熱材使用による防耐火性能を比較しました。
試験体(外観)
試験体外観は以下の通り、タテ・ヨコ約3mの実大試験体。
内装:せっこうボード 9.5㎜+ 12.5㎜ 2枚貼り
外装:窯業系サイディング 15㎜
試験体(断熱材)
それぞれの断熱材で組み合わせを変えて、3つの工法を試しました。
試験方法
試験は屋外加熱・屋内加熱の2種類
(室内からの出火、屋外からの延焼を想定)
加熱炉内の試験開始からの温度変化は以下の通り。
要求性能
壁体の防耐火性能には、3つの要求性能があり、屋外・屋内加熱では要求される性能が異なります。
非損傷性加熱開始後、構造耐力に支障のある変形、破壊などの損傷が生じないこと | 遮熱性加熱開始後、当該加熱面以外の温度が可燃物燃焼温度以上に上昇しないこと | 遮炎性加熱開始後、火災を出す原因となるき裂等の損傷が非加熱壁面に生じないこと | |
屋外加熱 | 〇 | 〇 | 〇 |
屋内加熱 | 〇 | ― | 〇 |
試験判断基準
上記3つの要求性能のうち、加熱開始からどれか1つが失われた時点の経過時間を防耐火性能が失われた時間と定義します。防耐火性能が失われるまでの時間が長ければ、防耐火性能は高いと判断されます。
防耐火試験結果(無断熱、充填断熱工法、外張断熱工法の比較)
検証結果
ロックウール、グラスウールの代表的な工法である「充填断熱工法」と押し出し法ポリスチレン、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォームの代表的な工法である「外張断熱工法」、そして断熱材を入れていない「無断熱」それぞれで住宅外壁を模した試験体を作成し、防耐火試験を実施し比較しました。
屋外側から加熱した場合
室内側から加熱した場合
屋内加熱、屋外加熱、断熱材を入れていない無断熱の防耐火性能が失われた時間を基準にそれぞれ比較をすると、ロックウール以外の断熱材を使用した壁は無断熱に比べ短時間で防耐火性能を失う結果となりました。ロックウールだけが、使用することで防耐火性能を向上させることが判明しました。