ロックウールとは断熱性が高い

断熱性が高い

断熱材のしくみ

素材によって変わる熱伝導率

断熱材の性能を表す数値に熱伝導率(λ)があります。熱伝導率は1mの厚みで両端に1度の温度差がある時に1秒間に流れる熱量を言います。
静止している空気の熱伝導率は0.024と、とても低く熱を伝えにくい性質があります。しかし空気は対流することで熱を伝えてしまいます。断熱材は小さな「空気の部屋」をたくさん作ることで熱が伝わるのを抑えます。

空気を閉じ込めて断熱性を高める

断熱材は蓄えた空気を内部で動かない様に
閉じ込める構造を持つことで断熱性能を成立させています。

  • 空気は対流によって熱が伝わる

    空気自体は断熱性が高いものの、
    移動することによって熱が伝わってしまいます。

  • 断熱材を使用すると…

    空気が動かないように閉じ込めることによって
    熱を伝わりにくくします。

断熱材の比較

断熱材によってそれぞれ性能や価格が違います。
断熱性能だけでなく、扱いやすさやコストパフォーマンスも選ぶ上で重要です。

断熱材による熱伝導率の違い
断熱材 熱伝導率 (W/m・K) 特徴
繊維系
繊維系
ロックウール 0.038 柔軟性、熱に強い
グラスウール(16K) 0.038 柔軟性
セルロース 0.040 高価
発泡プラスチック系
発泡プラスチック系
ポリスチレン系 0.020-0.041 隙間、複雑な加工×
フェノール 0.020 隙間、複雑な加工×
ウレタン 0.026-0.040 熱に弱い
ロックウールは壁の環境変化に強く、性能長持ち

ロックウールは製鉄所の高炉で造られたスラグを原料とした無機繊維であるため、水や熱、シロアリ等によって繊維が変形するなどの劣化が少なく、断熱材の構造が長期にわたり変化することなく保持される事から、断熱性能を住宅のライフサイクルを通し維持することが出来ます。

50℃×95%RH 条件下での耐久性試験
(厚さ変化)結果

総合的に選ぶならロックウール

住宅に必要な断熱性能は決まっています。省エネ基準に適合する断熱性能で断熱材を選んだ場合、断熱材の種類によって必要となるコストが変わってきます。
繊維系断熱材であるロックウールに比べ、発泡プラスチック系断熱材を使った場合、同じ断熱性能で2~3倍のコストが掛かり、木質系断熱材を使った場合、同じ断熱性能で4倍程度のコストの差が生じます。
住宅の断熱性能に求めるニーズは様々であるため、コストだけで判断することは出来ませんが、コスト、断熱性能、耐火性、防音性等トータルバランスを考慮すると、ロックウールは住宅用断熱材として適しているといえます。

断熱材別のコスト比較